昔のハツリ跡

京の五条はハツリパラダイス 2018.2.5

先日、京都に出張ハツリに出かけた時、お昼休みにふと外に出ると、五条のあたりは雰囲気がいいので少し歩いてみたい気分になりました。と、開始1分でいきなり

おやっ、これはっ!

むむっ、

むむむっ。栗の名栗板が張ってある!

色はたぶん弁柄という赤色の顔料を油に溶いて塗ったものかなぁ、と。それが年月で落ちて、このようになったものかと。わざわざこういうものを家の外壁に張るという、家主の「粋」であろうとする心意気の深さを思う。しかも和釘で留めてある。

少し歩くと、またまた発見っ。

杉の磨き丸太を4面ハツって角に皮を残す名栗面皮柱というものですね、北山杉磨き丸太名栗面皮柱、という長い名前になります。

ちょうど通りかかった時は雑巾掛け真っ最中で綺麗にされていました。ピカピカなのはそのせいです。お掃除中は写真を撮るのが憚られましたので、ぐるっと回ってから戻ってきました。

見せ方が上手いですね。磨き丸太のままでもいいですけどハツって木目を出すと動きが出ますね。

 

また、も少し歩くと

なんてハツリ密度の濃い地域でしょうか。右の壁の角、それから建具の縦桟、そして脇の壁の腰板、と何百発ものハツリ跡が付いています。

興奮のあまり建具の桟をアップで撮ったつもりがピンボケしまくり。しかしこれは機械加工ではなく釿(ちょうな)の加工によるものでした。

 

この辺りはまた仕事で行くことになりそうですので、また次回に探索してみようと思います。

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