さてさて、土佐のカツオ大工さんより床の間の「落とし掛け」という部材をご注文いただきましたので、作ってゆきます。
落とし掛け、といっても一般の方には何のことかわからないと思いますので、簡単に解説しておきますと…
床の間に立つ床柱という柱に対して横に取り付ける材料のことです。高さは人の背丈よりちょっと高いくらいの位置に取り付けます。床の間の前に人が正座して掛け軸などを見る形になりますので、落とし掛けも下から見られることになります。
材料は吉野杉・総赤身・無節、ていう見つけてくるのが難しいお高いものですね。。。
下端をハツっておいて……
両脇をハツリ落として、一個一個の「顔」がなるべくカワイくなるようにやっていきます。
こんな感じですね。
正面は、こんな感じです。
土佐まで持っては行けないですから、梱包して運送屋さんに持ち込みます。遅くなってしまって、夜の8時過ぎに運送屋さんに預けたのですが……
翌日のお昼には「届きました」の画像が送られてきました。早いっ!。
その日の夜の便で土佐の営業所まで運んでくれたんでしょうか…。
僕はそのドライバーさんのことを知らないし、その方も僕のことを知る由もない。こうしていつもどこかで見知らぬ誰かに助けられて、お仕事出来ているんだなぁ。缶コーヒーのCMじゃないですけど「世界は誰かの仕事で出来ている」って実感します。ありがたや、ありがたや。
ハツリ仕事&ブログ更新 お疲れ様です。
奥側の端はそんなに見えないのに両脇ハツリ落とし(面取り?)は仕上がり具合がフワっと見えるというか、雰囲気が凄く変わりますね。
追い柾、流れ柾になっていない吉野杉の赤柾は美しすぎます。
2m×60×105の総赤身の四方無節ってなかなか木取りできないんですよね。
そこをちゃんと書いてくださっている向井氏のお気遣いが製材師として嬉しいです。
ありがたや、ありがたや。
コメントありがとうございます。
ぶっちゃけ、ハツることそのものより適切な材料見つけてくる方が難しいです。